「やられたらややり返す、倍返しだ」のセリフで有名な堺雅人さん主演のドラマ「半沢直樹」は前作だけでなく、続編も初回に平均視聴率はビデオリリサーチ調べで22%と好調を見せているのです。
今回は半沢直樹がなぜここまで多くの人を引き付けるのか、その人気の理由を紹介します。

半沢直樹とは

半沢直樹の人気の理由を説明する前に、半沢直樹がどういうものか一度紹介します。
半沢直樹は、池井戸潤さんの小説である「半沢直樹」シリーズをドラマ化したもので、銀行マンの半沢が銀行や組織内外の敵との戦いを描いています。
池井戸さんは半沢直樹の他にも「下町ロケット」や「陸王」、「ノーサイド・ゲーム」といった人気ドラマの原作を務めています。
多くの作品で共通しているのが苦境に立たされながらも、己の信念を曲げず、奮闘するという人間ストーリーが描かれていることです。

半沢直樹は時代劇っぽい

半沢直樹の人気の理由の一つに「半沢直樹は経済を舞台にした時代劇」というものがあるでしょう。
時代劇というと「水戸黄門」や「遠山の金さん」のように明確な悪役がいて、主人公が悪役を成敗する、勧善懲悪の展開が王道です。
半沢直樹も半沢が、銀行の内外に現れる「敵」と戦い、格闘していく様子が描かれています。
一度は苦しい状況に立たされながらも、仲間の協力や己の信念を曲げずに戦った結果最終的に「倍返し」を果たすというものです。
この「倍返し」の痛快さや爽快感は、時代劇で見る悪役を倒すところ似た魅力があり、多くの人を引き付けます。

演出と歌舞伎俳優の見せる悪役

半沢直樹で多く使われる演出として、キャストの顔を画面いっぱいに映し、キャラクターの激情を伝えるというものがあります。
この演出はもともと視聴者の敵愾心をあおり、感情移入させる演出だが、半沢直樹ではその効果が倍増です。
これは半沢の敵役であるキャスティングに秘密があり、前作で敵となったのが片岡愛之助さん演じる黒崎駿一、香川照之さん(市川中車)演じる大和田暁、そして今作では市川猿之助さんが伊佐山泰二と、歌舞伎役者の人が敵役を演じています。
画面いっぱいに映す演出が歌舞伎の「みえ」を思わせるような歌舞伎役者の演技と合わさった迫力が、より視聴者の感情移入を誘うのです。

半沢直樹の人気の理由についてご紹介してきました。
ストーリーの描き方や演出、キャスティングなど様々な要素が複雑に絡みあうことで半沢直樹というドラマの面白さを高めています。
今後どのような「倍返し」起こるのか注目です。