
有名バンドも多く輩出しているイギリスから、ちょっと変わった2人組がデビューしました。
その名も「Wet Leg」。
不思議なミュージックビデオも話題になっている、人気急上昇中のUKバンドについてまとめてみましょう。
彼女たちは誰?悪趣味な女の子バンド
イギリス人女性のリアン・ティーズデールとへスター・チャンバースは、2019年に「Wet Leg」を結成します。
それぞれがソロとして活動していた時、リアンとへスターはフェスでの共演経験もありました。
お互いがまた共演したいと願っており、新しい何か始めたいとも思っていたことから、2人でバンドを組もうという話になったそうです。
へスターはボーイフレンドともバンドを結成していましたが、今では彼も助っ人として2人をサポートしているとか。
リアンもヘスターも個性が強く、ヒッピーのようなファッション、意味深な表情とレトロなルックスを持っています。
大衆受けなど一切狙わないような過激で皮肉に満ちた歌詞にも関わらず、これほどヒットしているのは彼女たちの独特の世界観が理由なのかもしれません。
イギリスでは悪趣味を貫くクレイジーな女の子として、憧れる若いファンも多いとか。

ディストピア作品をインスパイア?MVの不気味さとユニークさ
Wet Legの魅力は、ミュージックビデオにもあります。
「Wet Dream」ではロブスターのコスプレをしたリアンとヘスターが登場し、話題になりました。
「Too Late Now」ではバスローブ姿でゾンビのように歩き回るなど、ホラー映画のような演出も。
ミュージックビデオのコンセプトを考えているのはリアンで、映画「ミッドサマー」が影響を与えているそうです。
幻想的でありながらダークで不気味、ここにもWet Legの悪趣味が良い味を出していますね。
世界でも評価?日本の情報番組にも登場
Wet Legは、主にフェスでの出演が多いバンドでした。
本人たちもこれほど多くの人に認知されているとは知らず、驚いたそうです。
The Guardianは「2022年最もホットなバンドになった」と評価し、The Timesも「2022年最も楽しい新人バンド」と好感触のよう。
2023年以降の活動も期待値が上がっていますが、周りの評価や期待に応えようとしないのが彼女たちらしいところですね。
音楽ジャンル的にはUKロックに分類されていますが、Wet Legの音楽性はロックやバンドミュージックに限定されません。
日本の情報番組にゲストとして登場したWet Legは、若い女性そのままの自然体な笑顔を見せました。
廃れつつあるロックの救世主になってほしいという期待を、良い意味で裏切り続ける自由なバンドになるのではないでしょうか。
ありふれた音楽は聞き飽きてしまった人は、Wet Legの悪趣味なロックはいかが?
不思議な世界観に、新しい発見があるかもしれませんよ。